的確なアドバイスのおかげで、手作りの式で見送ることができました
I 様
故人様:ご主人様
ご主人様がなくなった日に病院から葬儀社をどのようにするか訊かれたI様。病院から提携葬儀社をすすめられましたが、石材店に勤めている甥様のご紹介で今回小金井祭典をご利用いただきました。
亡くなられたご主人の出身は長崎県でご両親はカトリックでしたが、ご主人は特にカトリックを続けていたわけではありませんでした。I様(妻)の親戚は曹洞宗でしたが、夫にはなじみのない宗派なので、無宗教で葬儀を行えるのであればそうしたいというご希望がありました。
- 葬儀社には無宗教の希望をお伝えすることから始めました。
- お辛いことと思いますが、お亡くなりになるまでの経緯をお話しいただけますか?
夫は認知症を発症してから数年後、症状が悪化してデイサービスに一年通いました。その後病院に一年入り、別の病院に移ったあとで誤嚥から肺炎を起こし数カ月で亡くなりました。
病院に入ってから歩行が思うようにいかなくなると車いす生活になりました。そのことで余計に動かなくなり認知症が進んでしまった様子で、私は休みの日に夫の食事時間に合わせてお見舞いをしに通っていました。食事もおかゆ状になり、最終的には車いすからベットでの寝たきりになりました。その頃は足の血管から栄養を送る状態で、どんどん痩せてしまい皮膚もカサカサになってしまい、筋力も無くなったので身体も自由に動かせないので見ているのが辛かったです。
- 亡くなった日に病院から、葬儀社はどうしますか?と訊かれましたが…
- 亡くなった日に病院から葬儀社はどのようにするかと訊かれたのですが、そのときまで何も決めていませんでした。
病院の提携葬儀社もあると言われましたが、偶然甥が石材店に務めており小金井祭典の是枝さんと知り合いだということで、とりあえず連絡を取ってもらう事にしました。
甥と是枝さんとのやりとりにお任せする形で、まずは安置の場所などを決めていってもらいました。
病院の提携している葬儀社だとパック料金を提示している場合も多く、甥からそれはお勧めしないよとアドバイスを受けました。亡くなる前から葬儀社を探すことはしなかったので、私は葬儀社についても詳しくありませんでした。
葬儀社(小金井祭典)と相談する上で気になっていた点は何かありましたか?
夫の両親はカトリックですが、葬儀は無宗教でしてもいいものか、そこを決めないと話が進まないと思っていました。できるのであれば無宗教が希望でしたので、そう伝えると即答して下さいました。最近は無宗教を選ばれる葬儀も増えつつあるということを聞きホッとしました。
夫の親のカトリックでするのか、自分の実家の曹洞宗で行うのか、周りからも指定は特になかったので、無宗教という第一希望で話を進める事ができました。
- お経や賛美歌の代わりに献花はゆっくりと。生前お付き合いのある方からのスピーチも
- 当日の無宗教での内容はいかがでしたか?
通常の葬儀はお経の時間が長いかと思いますが、私たちは献花に時間をかけながらの家族葬(親戚含む)にしました。それでも、子どもの勤め先の会社の人も来てくれたので、全部で30人弱が集まってくれました。
献花で時間がゆっくり過ごせましたし、全く違和感もなくできました。
夫は病気になってからが長く、最後まで年賀状のやりとりをしていた唯一の仕事の関係の方に夫の死を伝えると、通夜に参列してくださり、夫の昔の会社での様子を話して下さいました。これは是枝さんの判断だと思いますが、その方にスピーチをお願いしてくれて故人に向けての言葉と参列者に向けての言葉を、お話し頂けた、式全体をひきしめてくれて良かった点でした。家族葬とはいえ夫の為には仕事時代を知る会社の方が来て下さってよかったと思いました。
弊社の課題はありましたか
とても満足です。今まで自分の身内の葬式くらいしか出たことがなかったのですが、その印象と比べてもこうしてほしかったというのは無かったですね。お花も集まった分を繋げて曲線を作ってくれた(花祭壇)ので、昔ながらの1つずつ花輪が点在している形よりも、お花でつくる曲線がすごく良かったです。花の色も統一性がありとてもきれいでした。
では、具体的なお話しをしたご葬儀社は一社ということでしたか?
そうです。最初の詳しい話は甥が代わりにしてくれたので。
お亡くなりになった直後の動揺状態でアテもなく、混乱しながら葬儀社を探すのは大変ですものね
そうですね。病院を待たせて探すなんてとても出来なかったです。遺体を移動させなければいけないので、甥がいなければ、おそらく病院の紹介するままに提携の葬儀社にしていたと思います。
お棺も、小金井祭典さんのお勧めしてくれた木製ではないエコに配慮したトライウォール製(段ボール)を選びました。
(火葬の燃焼時間が大幅に短縮されるため、通常一度のご葬儀で出てしまう200㎏分のCO2を削減できます。この棺は地球環境への配慮と故人様のエコへの貢献を併せもつ商品です)
そういうエコという考えも進んでいるし良心的だなと思いました。木製のお棺よりも高額だったらそれは選べなかったと思いますが、そこは小金井祭典さんが値段を揃えてくれました。
全体的な金額も、無宗教にしたのでお坊さんも呼ばず、結果お値段は抑えられたと思います。
お墓をこれから買うのですが、今回のお香典で頂いた金額の約半分でお葬式が行えたので、残りは夫のお墓の購入代の一部に使わせていただこうと検討しています。
無宗教ということはご主人のお名前は俗名のままということですか?
そうです。仏教徒ではないので位牌も不要と思い、作りませんでした。仏壇には位牌ではなくお骨と写真を置いています。俗名で位牌を作る方もいますよと仏具屋さんに言われましたが、お墓が決まったら分骨して供養していこうと思っています。位牌代わりに。お骨こそ本人そのものなので。
無宗教でご葬儀をされると、いかがでしたか?
自由にさせてもらった代わりに宗教に沿って弔ったわけではないので故人への供養はこれでできたのだろうかと今でも気に病んでいるところですが、死後安らかな所へ行ってくれたのだと信じています。夫も不機嫌な様子で夢に出てきたりはしませんし。
家族葬にしたことで大げさにしないで少人数で済みましたね。皆知っている人ばかりが来てくれて、変な堅苦しさはなかったです。私が着るものも、黒の喪服の着物ではなくて黒いワンピースにしました。
- 的確なアドバイスのおかげで、手作りの式で見送ることができました
- これからご葬儀をされる方へのアドバイスは何かありますか?
まだまだ先だと思っていたので、葬儀社を探すことは考えていなかったです。以前母が危篤で病院にいるときに父が葬儀屋の話をしていたのを見て、なぜ今その話をするのかと憤りを感じました。生きているうちは考えたくもなかったですし。今回の私たちの場合はこれでよかったねという感じです。
是枝さんから、お父さんにしてあげられることをした方がいいですよと言われたことで、子どものうちの一人が、生前の夫の写真をスライドショーにしてくれました。
そして夫が甘いものが好きだったので、通夜の前日に子供が以前よく買い求めていた上の原までおまんじゅうを買いに行ってくれました。参列頂いた方に、おまんじゅう2個をセットにしてお配りするためです。人数分、夜更かしして用意していました。これは父が大好物だったおまんじゅうですとメッセージの言葉を添えて、お棺の中にも、大好物のおまんじゅうをいれてあげられました。
三途の川を渡る前に、手にした六文銭でお菓子とか買うんじゃないよ、舟のれなくなっちゃうよ。と子どもが言っておまんじゅうを持たせてあげたんです。おまんじゅう何十個も一店舗でまとめて買えないので、三店舗くらい回って買い求めました。
故人様は最後に経管栄養になってしまったとのことで、食べたいものが食べられない辛さもあったかとおもいます。このご配慮には故人様も喜ばれたと思います。
そんな風に手作りができて良かったです。
前もって家族葬と決めていたことで大体の参列者も把握できました。
あとはやはり子供が写真のスライドショーを作ってくれて嬉しかったです。そういうのが得意な子なので。手作りの式ができましたし。食事をしている場所にスライドショーと夫の好きな曲(オールディーズなどの洋楽です)を流しておけました。その写真には親戚や家族も写り込んでいるので、『あ!自分が映っている』などと発見されてお話ししている参列者の姿もありました。これもまた是枝さんからのアドバイスで、なるべくご主人の周りの方も映っているお写真にされると良いですよと言ってくれたので。若いころの皆が写真に写っていました。夫は55歳で認知症と診断されてから何年もたっていたので、私は普段涙は流さないのですが、時々ポロリと涙しますね。(心に残るお見送りがいくつも出来たことを思い出されていました)
- 全体を振り返って、無宗教をおすすめしてくれたから足踏みしないですんだ。
- もし小金井祭典さんに、お坊さんを呼ばないのはお勧めできないなどと言われていたら、そこで足踏みしてしまったと思います。是枝さんに(無宗教でも)大丈夫ですよと言ってもらえたので、無宗教でと決められました。
お坊さんから日々の生活にいい教えを貰っているわけでも、カトリックを続けているわけでもなかったので、呼ぶにしてもどうしたらいいかもわからなかった状態でしたので。葬式仏教という言葉にもひっかかります。お経や賛美歌がなかったので、供養できているのかが心配ですが、是枝さんにも『心にいつも覚えていてくださることが供養です』と言ってもらえ、安心できる言葉をたくさん頂きました。
お通夜までの時間がない中で色んなアイディアを出して下さって小金井祭典さんにはほんとうに感謝しています。
今後もご主人さまの生前の御姿をお子様たちと思い出して、お話ししていってください。
今日は無宗教を経験された貴重なお話しを本当にありがとうございました。