エッグツリーハウス講演会「悲嘆と祈りとスピリチュアリティ」島薗 進
連続講演会~祈り~「死者との対話」
第3回 「悲嘆と祈りとスピリチュアリティ」
講師 上智大学グリーフケア研究所所長 島薗 進
2019年10月6日
「人間の死生や生き方、そしてともに生きることの喜びと悲哀の近くで仕事をしていきたい」という思いを携え、「悲嘆と祈りとスピリチュアリティ」について語っていただきました。
大切な人を亡くすという出来事やその時の心の内は、個人的な領域にあるものです。
けれども文学や詩に表現された「悲嘆」をご紹介いただくと、それは誰でも抱える可能性があり、自分一人のものではないのだとわかります。
事故や事件、災害等によって大切な人が亡くなった場所は、悲しみの場所となります。
そこを遺族の方同士が、悲しみ、怒り、悔しさを共感し、支え合いながら、「祈り」の場所としたことを話してくださいました。
在宅の看取りを専門にしている医師によると、約40%の患者さんに「お迎え」現象があるそうです。
そこには、こちら側とあちら側の繋がりや絆がうかがえます。
癒しブームにより、「スピリチュアル」という言葉がよく使われるようになりました。
スピリチュアルペインを抱えたときこそ、グリーフというところから入って自分自身を見つめ、いかに生きるかを考えることができるとのことでした。